外壁塗装を検討しているものの、「シリコン」「フッ素」「無機塗料」など、種類が多すぎて何を選べば良いのか分からず、悩んでいませんか?
初めての塗装では特に、価格と耐久性のバランス、どれが自宅に合っているかなど、判断に迷う要素が多くあります。さらに、間違った選択をしてしまうと、数年後に再塗装が必要になるなど、余計な出費につながるリスクもあるのです。
この記事では、塗料選びに失敗しないために、代表的な塗料の特徴とメリット・デメリットを、プロの視点から分かりやすく解説します。特に「シリコン」「フッ素」「無機塗料」「ラジカル制御型」の4種類を比較し、どのような家や環境に最適かをお伝えします。あなたの家にとって最良の選択ができるよう、塗料選びの判断基準をしっかりと身につけましょう。
※外壁塗装で知っておきたい、塗料・塗り方・下地処理などの種類について、詳しく知りたい方は『外壁塗装の種類を徹底比較!知っておきたい塗料・塗り方・下地処理を横浜市の塗装のプロが解説』をご覧ください。
目次
外壁塗装の基本|塗料の役割と重要性
外壁塗装というと、「見た目をきれいにするためのもの」と思われがちですが、実はそれだけではありません。塗料には、建物を風雨や紫外線から守り、長持ちさせるという重要な役割があります。正しく塗料を選び、適切に塗装することで、家の寿命は格段に伸び、結果としてメンテナンス費用を抑えることにもつながります。
この章では、まず外壁塗装の基本となる目的や、塗料に期待される機能について解説していきます。
外壁塗装の目的とは?
外壁塗装の目的は、単に家の外観を美しく保つことだけではありません。むしろ本質的な目的は、「住宅を劣化から守り、寿命を延ばすこと」にあります。日本は四季があり、雨風や紫外線、気温の変化といった自然の影響を常に受けるため、建物の外壁は年々確実に劣化していきます。
塗装によって外壁に保護膜をつくることで、こうした自然のダメージから建物を守ることができるのです。また、カビやコケ、ひび割れを防ぎ、雨漏りのリスクも減少させます。さらに、定期的な塗り替えは、結果的に高額な修繕費用の発生を抑えることにもつながります。
このように、外壁塗装は「見た目を整える」だけでなく、「家を長持ちさせるための必要なメンテナンス」として非常に重要な役割を担っています。
塗料が果たす役割
外壁塗装に使われる塗料は、ただ色を付けるためのものではありません。塗料には、住宅を外的環境から守るための機能が数多く備わっており、塗料の種類によってその性能や耐久性は大きく異なります。
主な役割の一つは「防水性」です。塗膜が外壁の表面を覆うことで、雨水の浸入を防ぎ、構造材の腐食や劣化を防止します。さらに、「遮熱性」を持つ塗料であれば、夏場の室温上昇を抑えることができ、省エネや快適な住環境づくりにも貢献します。
また、「防汚性」が高い塗料は、排気ガスやホコリ、雨だれなどの汚れが付きにくく、美観を長期間保つことが可能です。加えて、最近では「抗菌性」や「防カビ性」など、健康や衛生面に配慮した機能を持つ塗料も登場しています。
このように、塗料の果たす役割は非常に多岐にわたり、住宅の快適さや安全性、そして資産価値の維持に直結しています。
塗料選びが住宅の寿命に影響する理由
塗料の種類や品質は、住宅の寿命に大きな影響を与えます。なぜなら、外壁は常に外気や紫外線、雨風にさらされており、適切な塗料で守られていなければ、建物の劣化が急速に進行してしまうからです。
例えば、耐久性の低い塗料を使えば、5年〜7年ほどで再塗装が必要になる場合があります。一方、フッ素塗料や無機塗料などの高性能な塗料を選べば、10年〜15年以上持つこともあります。こうした差は、塗り替えの頻度やメンテナンスコスト、さらには住宅全体の劣化速度にも直結します。
また、塗料には外壁表面の保護だけでなく、防カビ・防藻などの機能もあるため、健康被害や美観の低下を防ぐという面でも重要です。つまり、最適な塗料を選ぶことは、結果として「住宅の寿命を延ばし、維持費を抑える最も効果的な手段」と言えるのです。
主な塗料の種類とその特徴
外壁塗装で使用される塗料にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や性能、価格帯が異なります。特に「シリコン」「フッ素」「無機塗料」「ラジカル制御型」の4つは、現在の住宅塗装で主流となっている代表的な塗料です。
ここでは、それぞれの塗料がどのような特性を持ち、どのようなケースに適しているのかを詳しく解説します。どの塗料が最適かを判断するためには、単に価格だけでなく、耐久性や機能性、自宅の立地や築年数との相性などを総合的に考慮することが重要です。
シリコン塗料の特徴とおすすめポイント
シリコン塗料は、現在の外壁塗装市場において最も一般的に使用されている塗料のひとつです。その人気の理由は、「価格と性能のバランスが非常に優れている」点にあります。
まず、耐用年数はおおよそ10年程度で、ウレタン塗料に比べて耐候性や防汚性に優れているのが特徴です。紫外線や雨風への耐性が高く、都市部から郊外まで幅広い環境に対応できるため、戸建て住宅を中心に多くの実績があります。
価格面でも中価格帯に位置し、コストパフォーマンスが良いため、「高性能な塗料をできるだけリーズナブルに使いたい」と考えている方にとって理想的な選択肢です。さらに、製品の種類も豊富で、選択肢が多いことも魅力の一つです。
一方で、無機塗料やフッ素塗料と比べると耐久性はやや劣ります。そのため、長期間のメンテナンスフリーを重視する方にはやや物足りないかもしれません。
それでも、初めての外壁塗装で「コストと品質のバランス」を重視したい場合には、シリコン塗料は非常におすすめできる選択肢です。
フッ素塗料の特徴とおすすめポイント
フッ素塗料は、数ある外壁用塗料の中でも「高耐久・高性能」を誇る上位グレードの塗料として知られています。耐用年数は15年~20年と非常に長く、一度の塗装で長期間のメンテナンスが不要になる点が最大の魅力です。
この塗料が持つ高い耐候性と防汚性は、過酷な自然環境にさらされる住宅にとって非常に頼もしいものです。特に、海沿いや日当たりの強い地域、雨風が強いエリアにおいては、フッ素塗料の効果がより発揮されます。また、雨水で汚れを洗い流す「セルフクリーニング効果」を持つタイプもあり、美観を長く保てるのもメリットです。
一方で、価格は比較的高めです。シリコン塗料の1.5〜2倍の費用がかかるケースもあり、初期投資がネックに感じられる方もいるかもしれません。しかし、塗り替えの頻度が減ることで、長期的に見るとコストメリットが得られることもあります。
住宅を長持ちさせたい方、できるだけ再塗装の手間を減らしたい方、または「最初から高品質なものを選びたい」という方には、フッ素塗料が非常におすすめです。
ラジカル制御型の特徴とおすすめポイント
ラジカル制御型塗料は、比較的新しい技術を取り入れた塗料で、「コストと耐久性のバランスを重視したい」という方に人気があります。従来のアクリルやウレタン系塗料に比べて高性能でありながら、シリコン塗料に近い価格帯で提供されるため、コストパフォーマンスの高さが魅力です。
ラジカルとは、紫外線や酸素、水などの影響で塗膜中に発生する「劣化因子」のことです。このラジカルを制御する特殊な成分を含むことで、塗膜の劣化を抑え、耐久性を高める仕組みとなっています。一般的に、耐用年数は12年〜15年程度とされており、十分な長寿命を実現します。
また、防汚性や防カビ性にも優れており、美観を長く保つ点でも安心できます。特に、日差しが強い場所や雨の多い地域など、外的環境の影響を受けやすい住宅におすすめです。
ただし、すべてのラジカル制御型塗料が同じ性能を持っているわけではなく、メーカーによって品質に差があるため、選定には注意が必要です。信頼できる業者に相談し、品質と実績のある製品を選ぶことが大切です。
初めての外壁塗装や、予算に限りがある中でもできるだけ長持ちする塗料を選びたいという方には、非常に現実的かつ優れた選択肢と言えるでしょう。
無機塗料の特徴とおすすめポイント
無機塗料は、最も高性能な外壁塗料の一つとして位置付けられており、「耐久性を最優先に考える方」に選ばれることが多い塗料です。その名の通り、石やガラスなどの「無機物」を主成分とし、有機物を含む他の塗料と比べて紫外線や熱に対する劣化が圧倒的に少ないのが最大の特徴です。
耐用年数はおよそ20年以上とされており、一度塗ればほとんどメンテナンスの必要がないレベルの長寿命を誇ります。また、防カビ・防藻性能にも優れており、美観を長期間保つことができます。
さらに、燃えにくい性質(不燃性)を持っているため、防災面においても安心です。高層ビルや公共施設などでも採用される理由が、ここにあります。
ただし、その性能の高さゆえに、費用は他の塗料よりも高額になります。また、硬化後にやや硬くなる性質があり、地震などで外壁が揺れる際にはヒビ割れしやすくなる可能性もあるため、施工技術の高い業者に依頼することが重要です。
「とにかく長持ちさせたい」「メンテナンスの手間を極力省きたい」と考える方にとって、無機塗料は最適な選択肢となるでしょう。
塗料選びで失敗しないためのポイント
ここまで、さまざまな塗料の種類とその特徴についてご紹介してきましたが、実際にどれを選べばよいのかは、家の状態や予算、ライフスタイルによって大きく異なります。そして、塗料選びでよくある失敗は、「価格だけで判断してしまうこと」や「耐用年数だけを重視してしまうこと」です。
塗料選びは住宅の寿命や美観、メンテナンスの手間に大きく関わる非常に重要な要素です。ここでは、塗料選びで後悔しないために押さえておくべき3つのポイントを、実際の相談現場でもよく取り上げられる課題をもとに解説します。
耐久年数だけで選ばない
塗料を選ぶ際、「耐久年数が長ければ安心」と思いがちですが、実はそれだけでは十分とは言えません。確かに、長寿命の塗料を選べば再塗装の頻度は減りますが、その分、初期費用は高額になります。さらに、塗料の性能がどれだけ発揮されるかは、立地条件や施工の質によっても大きく左右されます。
たとえば、海沿いや日当たりが強い場所では、同じ塗料でも劣化が早まることがあります。逆に、そこまで厳しい環境でなければ、高性能な塗料を選ばなくても十分に持たせることができます。このように、住宅の立地や築年数、現在の外壁の状態などを総合的に判断した上で、最適な塗料を選ぶことが大切です。
また、「あと何年この家に住む予定か」も塗料選びに大きく関わります。10年以上住み続ける予定があるならフッ素や無機塗料が有効ですが、数年以内に売却や建て替えを予定している場合は、価格を抑えた塗料を選ぶ方が合理的です。
つまり、耐久年数はあくまでも一つの目安。ライフプランや家の状況に合わせて、柔軟に考えることが後悔しない塗料選びにつながります。
価格と性能のバランスを考える
外壁塗装の塗料を選ぶとき、多くの人が気にするのが「価格」です。しかし、価格が安いからといって必ずしも良い選択とは限りません。逆に、性能が優れているからといって、最も高額な塗料が常にベストとも限らないのです。
たとえば、シリコン塗料は価格と耐久性のバランスに優れ、多くの住宅に選ばれています。一方で、無機塗料やフッ素塗料のように価格は高いものの、長寿命ゆえに再塗装の頻度が少なく済むという利点もあります。短期的なコストを抑えるか、長期的に見てトータルコストを抑えるか。どちらが自分の住まいと予算に合っているかをしっかり考える必要があります。
また、価格だけでなく塗料の「機能性」も見逃せません。遮熱性、防カビ性、防汚性など、住宅の快適さや美観維持に関わる要素も、塗料によって大きく異なります。これらの性能が必要かどうかを見極めることで、無駄な出費を避けつつ、自分にとって最適な塗料を選ぶことができます。
つまり、「価格=安さ」ではなく、「価格=価値」として捉えることが、満足度の高い塗料選びにつながります。
信頼できる業者に相談する
どれだけ優れた塗料を選んでも、それを施工する業者の技術や対応次第で、仕上がりや耐久性には大きな差が出てしまいます。そのため、塗料選びと同じくらい、あるいはそれ以上に「信頼できる塗装業者に依頼すること」が重要です。
信頼できる業者は、顧客の要望や予算、住宅の現状を丁寧にヒアリングし、最適な塗料や施工方法を提案してくれます。また、塗装の下地処理や仕上がりの美しさにも細かく気を配り、施工後の保証やアフターサービスも充実しています。
逆に、費用の安さばかりを強調する業者や、やたらと高性能な塗料ばかりを勧めてくる業者は注意が必要です。実績や口コミ、施工事例を確認し、必要であれば複数の業者から見積もりを取り、比較することをおすすめします。
適切な塗料を選ぶには、豊富な知識と経験を持つプロのアドバイスが欠かせません。迷ったときには、一人で悩まず、地域に根ざした信頼のおける塗装業者に相談することで、後悔のない塗料選びが実現します。
まとめ~横浜市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
本記事では、「外壁塗装の塗料選び」について、基本的な考え方から代表的な塗料4種類の特徴、そして失敗しないための選び方まで詳しくお伝えしました。
外壁塗装は家の美観だけでなく、建物そのものの寿命を延ばすための大切なメンテナンスです。中でも塗料の選定は、今後の住まいの快適さや維持費に直結する重要な判断です。シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料、ラジカル制御型塗料にはそれぞれ特徴があり、どれが「正解」というわけではありません。自宅の状況や予算、住まい方に合ったものを選ぶことが、後悔しない塗装への第一歩です。
「どの塗料が最適かわからない」「自分の家にはどれが合うの?」と迷ったときは、信頼できる地元の塗装業者に相談することをおすすめします。専門家の視点を取り入れることで、納得のいく選択ができるはずです。
外壁塗装を通じて、長く快適に過ごせる住まいを手に入れましょう。
「こんな相談しても嫌がられないかな?」
「まだやるか決めていないんだけれど…」
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「HPを見たのですが…」と、0120-711-056(年中無休7時〜19時)まで、お気軽にお電話下さい。
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この記事の著者について

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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
一人でもそういう方がいなくなり、私たちが地元の皆さまに貢献できればと思っています。川崎市・横浜市にお住まいで、外壁塗装についてお悩みの方はお気軽にご相談下さい。(会社概要・本店について|青葉店はこちら)