外壁塗装を考えているとき、塗料の種類の多さに戸惑った経験はありませんか?
アクリル、シリコン、フッ素、無機…それぞれの価格や耐久性、特徴が異なり、「どれを選べば正解なのか分からない」という方は多いはずです。塗料選びは、見た目の美しさだけでなく、家の寿命やメンテナンス費用にも直結する重要なポイントです。
この記事では、外壁塗装で使われる主要な塗料の特徴や価格、耐久性を徹底比較し、あなたの家に最適な塗料を見つけるためのヒントをお届けします。
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目次
外壁塗装の塗料を選ぶ前に知っておきたい基本知識
外壁塗装の塗料を比較する前に、まず押さえておきたいのが「塗装の目的」と「塗料の性能を決める要素」です。これらを理解せずに価格や耐久性だけで選んでしまうと、塗り替えの効果を十分に発揮できなかったり、予想以上に早く劣化が進んでしまったりすることがあります。塗料は見た目の美しさを保つだけでなく、外壁を守る防水性や耐候性など、多くの役割を担っています。
ここでは、塗料選びの前提となる基礎知識を整理していきます。
外壁塗装の役割と必要性
外壁塗装は、家の見た目を美しく保つためだけのものではありません。最大の役割は、外壁材を雨風や紫外線から守り、劣化を防ぐことです。日本の住宅は四季を通じて気温や湿度の変化が大きく、さらに台風や豪雨などの自然現象にもさらされます。こうした環境下では、外壁が徐々にひび割れたり、色あせたり、表面が粉状になる「チョーキング現象」が起きやすくなります。
塗装によって作られる塗膜(塗料の膜)は、防水性や防汚性を高め、外壁材への水の侵入を防ぎます。これにより、構造部分の腐食やカビ・藻の発生を防ぐことができます。さらに、遮熱塗料を選べば、夏場の室温上昇を抑える効果も期待できます。
外壁塗装のメンテナンス周期は、塗料の種類や住宅環境によって異なりますが、おおむね10〜15年ごとが目安です。適切な時期に塗り替えを行えば、外壁材の寿命を延ばし、結果的に家全体の維持費を抑えることができます。
塗料の性能を左右する3つの要素
外壁塗装の塗料は、見た目や価格だけでなく、その性能によって住まいの快適性や耐久性が大きく変わります。性能を決定づける主な要素は「耐候性」「耐久性」「施工性」の3つです。
まず、耐候性は紫外線や雨風などの自然環境に対する強さを指します。耐候性が高い塗料ほど色あせや劣化が遅く、外観の美しさを長期間保つことができます。
次に、耐久性は塗料の寿命を示す指標です。耐用年数が長い塗料は塗り替えの回数を減らせるため、長期的なコスト削減につながります。ただし、耐久性が高い塗料は初期費用が高めになる傾向があるため、予算とのバランスを考慮する必要があります。
最後に、施工性は塗りやすさや仕上がりの均一さを意味します。施工性が悪いとムラや剥がれが生じやすく、せっかくの高性能塗料でも効果を十分に発揮できません。職人の技術力と相性も重要なポイントです。
この3つの要素を理解しておくことで、単なる「安いから」「人気だから」という理由ではなく、自分の家やライフスタイルに本当に合った塗料を選べるようになります。
塗料の分類方法
外壁塗装に使われる塗料は、成分や硬化方法によっていくつかの分類があります。まず大きく分けられるのが水性塗料と油性塗料です。水性塗料は臭いが少なく、環境負荷が低いのが特徴で、住宅地でも扱いやすいタイプです。一方、油性塗料は密着性や耐久性に優れていますが、施工中の臭いや有機溶剤の影響があるため、環境面での配慮が必要です。
次に、塗料は1液型と2液型にも分けられます。1液型は缶を開けたらすぐに使える手軽さが魅力ですが、耐久性はやや劣ります。2液型は主剤と硬化剤を混ぜて使うため扱いが難しい反面、塗膜の強度が高く、長期間性能を保ちやすい傾向があります。
さらに、塗膜の種類によっても分類されます。塗膜は大きく「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」などに分かれ、それぞれに価格や耐用年数、耐候性に違いがあります。この分類を理解しておくことで、業者から提案された塗料の特性を正しく判断でき、納得感のある選択ができるようになります。
外壁塗装の主要な塗料種類と特徴
外壁塗装に使われる塗料にはさまざまな種類がありますが、それぞれ価格や耐久性、機能性が異なります。どの塗料を選ぶかによって、家の寿命やメンテナンス費用はもちろん、見た目の美しさにも大きな差が出ます。
ここでは、住宅の外壁塗装で特によく使われる代表的な塗料を取り上げ、その特徴や向いている使用シーン、メリット・デメリットを分かりやすく解説します。
アクリル塗料
アクリル塗料は、外壁塗装に使われる塗料の中でも最も価格が安く、手軽に塗り替えを行える点が魅力です。発色が良く、塗りたての美しさを楽しめるため、以前は広く使われていました。しかし、耐用年数はおおむね5〜7年程度と短く、頻繁なメンテナンスが必要になるのが難点です。
メリットとしては、低コストで施工できること、乾燥が早く作業効率が良いことが挙げられます。そのため、賃貸物件の退去時や、短期間だけ見栄えを整えたい場合には有効です。一方で、耐候性や防汚性が低く、紫外線による色あせが早い傾向があります。
長期的に考えると、アクリル塗料はコストパフォーマンスが劣ることが多く、現在では住宅の外壁用としてはあまり選ばれなくなっています。短期間での塗り替えや、予算を最優先するケースでの使用が現実的な選択となります。
シリコン塗料
シリコン塗料は、外壁塗装で最も広く使われている塗料の一つです。価格と性能のバランスが良く、耐用年数はおおむね10〜15年と、アクリル塗料やウレタン塗料に比べて長持ちします。耐候性や防汚性にも優れており、住宅の美観を長期間保ちやすいのが特徴です。
メリットとしては、比較的リーズナブルな価格でありながら、高い耐久性を確保できる点があります。さらに、カラーバリエーションが豊富で、好みに合わせた外観デザインが可能です。また、防カビ・防藻性を備えた製品も多く、湿気の多い地域でも安心して使えます。
一方、フッ素塗料や無機塗料と比べると耐久性では劣るため、「できるだけ長期間塗り替えをしたくない」という人には物足りない場合もあります。しかし、総合的に見てコストパフォーマンスが高く、初めて外壁塗装をする家庭や、費用と品質のバランスを重視する場合に最適な選択肢です。
フッ素塗料
フッ素塗料は、外壁塗装の中でも高耐久で知られ、耐用年数は15〜20年と長く持ちます。紫外線や酸性雨に強く、色あせやチョーキングが起きにくいのが特徴です。高層ビルや橋梁といった過酷な環境にも使われるほど信頼性が高く、長期的なメンテナンスコスト削減につながります。
デメリットは初期費用が高いことですが、「一度塗ったら長く持たせたい」という方には非常におすすめの塗料です。
ラジカル制御型塗料
ラジカル制御型塗料は、近年注目されている新しい塗料で、紫外線によって発生する「ラジカル(劣化因子)」を抑えることで、チョーキングや色あせを防ぎます。耐用年数は12〜15年程度で、シリコン塗料と同等かそれ以上の耐久性を持ちながら、価格は比較的リーズナブルです。
特に、日当たりの良い立地や色あせしやすい濃色の外壁で効果を発揮します。コストと性能のバランスを求める方に適した選択肢です。
無機塗料
無機塗料は、ガラスやセラミックなどの無機成分を含むことで、非常に高い耐候性と耐久性を実現しています。耐用年数は20年以上とされ、カビや藻が発生しにくく、紫外線による劣化もほとんどありません。また、防火性能にも優れています。
最大のデメリットは初期費用の高さですが、長期的なコスト削減や美観維持を重視する方には理想的な塗料です。
塗料の比較|価格・耐用年数・性能
外壁塗装の塗料を選ぶ際には、種類ごとの特徴を理解するだけでなく、価格や耐用年数、性能を客観的に比較することが大切です。同じ塗料でも、耐久性や防汚性、遮熱性といった機能に差があり、その違いがメンテナンス周期や総費用に大きく影響します。
ここでは、主要な塗料の価格帯や耐用年数、性能を一覧表や事例を交えてわかりやすく解説し、納得のいく選択ができるように整理していきます。
価格帯と耐用年数の比較
外壁塗装の塗料は種類によって価格も耐用年数も大きく異なります。ここでは、おおよその相場を比較できるようにまとめました。
耐用年数が長い塗料ほど単価は高くなりますが、長期的に見れば塗り替え回数が減り、総費用を抑えられる場合があります。塗料選びでは「初期費用」と「ライフサイクルコスト」の両方を比較することが重要です。
※価格はあくまで目安であり、施工業者や地域によって差があります。
性能(防水性・遮熱性・防汚性)の比較
塗料選びでは、価格や耐久性だけでなく、付加機能も重要な判断基準になります。特に、防水性・遮熱性・防汚性は、住まいの快適さやメンテナンス性に大きく関わります。
防水性は、外壁に水が浸み込むのを防ぎ、建物内部の腐食やカビの発生を防止します。ほとんどの外壁塗料に防水機能はありますが、塗膜が劣化すると性能が急激に落ちるため、耐久性の高い塗料ほど防水性も長持ちします。
遮熱性は、太陽光の熱を反射して室内温度の上昇を抑える効果があります。特に夏場の冷房効率を高めたい場合や、日当たりの良い立地の住宅では有効です。遮熱塗料はシリコンやフッ素、無機塗料などの高性能タイプに多く採用されています。
防汚性は、外壁に付着する汚れを雨水で自然に洗い流す「セルフクリーニング機能」などが代表的です。防汚性が高い塗料を選ぶことで、見た目の美しさを長く保つことができ、清掃や塗り替えの頻度を減らせます。
これらの性能は、住まいの立地や環境条件に応じて優先順位を決めると、より最適な塗料選びが可能になります。
メンテナンス頻度と総費用の考え方
外壁塗装の費用を考える際、初期費用だけで判断すると長期的に損をすることがあります。重要なのは、塗料の耐用年数と塗り替え回数を踏まえた総費用(ライフサイクルコスト)です。
例えば、耐用年数が7年の塗料を選んだ場合、30年間で4〜5回の塗り替えが必要になります。一方、耐用年数が20年の塗料なら、同じ期間で1〜2回の塗り替えで済みます。初期費用は高くても、足場代や人件費を含めた総額では高耐久塗料の方が安くなることも珍しくありません。
また、塗料の性能が長く続くことで、防水性や防汚性が維持され、外壁や下地の劣化を防げるというメリットもあります。これにより、大規模な修繕や補修の発生リスクも低くなります。
塗料選びでは、予算とのバランスを考えながら「10年後、20年後にかかるコスト」まで見据えることが、失敗しないポイントです。
自分に合った塗料を選ぶためのポイント
塗料の種類や性能を理解したら、次は自分の家に最も適した塗料を選ぶステップです。選び方の基準は人それぞれ異なりますが、立地環境や予算、そしてメンテナンスにかけられる時間や手間を総合的に考えることが大切です。
ここでは、具体的な選び方のポイントを3つに分けて解説し、あなたの条件に合った塗料を見つけるヒントをご紹介します。
住宅の立地・環境で選ぶ
外壁塗装の塗料は、住宅が置かれている環境によって適した種類が変わります。例えば、海沿いの地域では塩害による金属部の腐食や外壁の劣化が進みやすいため、耐塩性や防錆性の高い塗料が望ましいです。山間部や湿度の高い地域では、カビや藻が発生しやすいので、防カビ・防藻性を備えた塗料が有効です。
また、日当たりの強い南向きの外壁や、夏場の暑さが厳しい地域では、遮熱性の高い塗料を使うことで室内温度の上昇を抑え、冷房費の節約にもつながります。逆に、寒冷地では耐寒性や断熱効果を持つ塗料が適しています。
このように、家の立地や周囲の環境条件を考慮して塗料を選ぶことで、性能を最大限に活かし、塗り替え周期を延ばすことが可能になります。
予算と長期コストで選ぶ
塗料選びでは、現在の予算だけでなく、長期的なコストも踏まえて判断することが重要です。例えば、初期費用を抑えられる低価格の塗料を選んだ場合、耐用年数が短く、結果的に塗り替えの回数が増えてしまいます。その都度、足場代や人件費もかかるため、30年間の総費用では高耐久塗料を選んだ場合より高くなることもあります。
逆に、フッ素塗料や無機塗料などの高耐久タイプは初期費用が高いものの、塗り替えの回数が少なく、長期的にはコストを抑えられる可能性があります。さらに、性能が長期間維持されることで、外壁や下地の補修費用も削減できるというメリットがあります。
そのため、「今の出費をできるだけ抑えたいのか」「長期的なコストを安くしたいのか」という優先順位を明確にすることが、失敗しない塗料選びの第一歩です。
業者選びと塗料選びの関係
塗料選びは、実は業者選びとも密接に関係しています。なぜなら、同じ塗料でも施工する職人の技術や管理体制によって仕上がりや耐久性が大きく変わるからです。高性能な塗料を選んでも、下地処理が不十分だったり塗布量が規定より少なかったりすると、本来の性能を発揮できません。
また、業者によって取り扱う塗料メーカーや得意な塗料の種類が異なります。提案された塗料が自分に本当に合っているかを判断するためには、「なぜこの塗料を勧めるのか」という理由を必ず聞くことが大切です。施工実績や保証内容も合わせて確認すれば、信頼できる業者を見極めやすくなります。
つまり、塗料選びと業者選びはセットで考えるべきであり、塗料の性能を最大限に引き出すためには、適切な塗装方法を熟知した信頼性の高い業者を選ぶことが不可欠です。
まとめ~横浜市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
本記事では、外壁塗装の塗料比較について詳しくお伝えしました。塗料にはアクリル、シリコン、フッ素、無機などさまざまな種類があり、それぞれ価格や耐用年数、性能が異なります。安価な塗料は初期費用を抑えられますが、耐久性が低く塗り替え頻度が増える可能性があります。一方で、高耐久塗料は初期投資が必要ですが、長期的には総費用を抑えられるケースも少なくありません。
また、塗料選びでは住宅の立地環境や予算、長期的なメンテナンス計画を考慮することが重要です。さらに、信頼できる業者を選ぶことで、塗料の性能を最大限に活かせます。
これから外壁塗装を検討する方は、今回の比較結果を参考に、自分の家に最適な塗料を見つけてください。そして、納得のいく塗装工事で、大切な住まいを長く守りましょう。
池田塗装では、横浜市を中心に地域密着で施工を行っており、お客様一人ひとりのご要望や建物の状況に合わせた最適なご提案を行っています。現地調査から見積もり、施工、アフターフォローまで一貫して対応し、長く安心できる住まいづくりをサポートしています。
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この記事の著者について

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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
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