外壁塗装を検討していると、必ずといっていいほど出てくるのが「フッ素塗料」と「シリコン塗料」という選択肢です。
どちらも人気が高く、業者から勧められる機会も多いため、「結局どっちが良いの?」と迷ってしまう方は少なくありません。塗料選びは、費用や耐久性だけでなく、メンテナンスの手間や家の美観にも直結する重要なポイントです。
今回の記事では、フッ素塗料とシリコン塗料の特徴や違いを徹底的に比較し、あなたの家にとって最適な塗料を選ぶための判断材料を提供します。初めて外壁塗装をする方はもちろん、2回目・3回目の塗り替えを検討している方にも役立つ内容です。
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目次
フッ素塗料とシリコン塗料の基礎知識
外壁塗装で塗料を選ぶとき、多くの人が注目するのが「フッ素塗料」と「シリコン塗料」です。どちらも性能面で高く評価されており、住宅だけでなく商業施設や公共施設でも幅広く使われています。しかし、名前は知っていても、その成分や仕組み、実際の特徴まで理解している方は意外と少ないものです。
ここでは、まず両者の基本的な性質を押さえ、なぜ外壁塗装の現場で選ばれやすいのかを解説していきます。
フッ素塗料とは?特徴と仕組み
フッ素塗料とは、塗膜(とまく)にフッ素樹脂を含んだ高性能塗料のことです。フッ素樹脂は化学的に非常に安定しており、紫外線や酸性雨、塩害といった外的要因による劣化を防ぐ力が高いのが特徴です。そのため、外壁だけでなく、橋梁や航空機、海沿いの建物など、過酷な環境下での利用にも適しています。
一般的な外壁塗装用のフッ素塗料は、耐用年数が15〜20年程度とされ、塗り替え頻度を大幅に減らせます。また、表面がなめらかで汚れが付きにくく、美しい光沢を長期間保てる点も魅力です。一方で、価格はシリコン塗料より高く、初期費用の負担は大きくなります。そのため、「できるだけ長持ちさせたい」「将来的なメンテナンス回数を減らしたい」という方に選ばれる傾向があります。
シリコン塗料とは?特徴と仕組み
シリコン塗料は、塗膜にシリコン樹脂を含む塗料の総称で、外壁塗装で最も一般的に使われるタイプのひとつです。価格と性能のバランスが非常に良く、初めての塗り替えから二度目以降のメンテナンスまで、幅広いシーンで選ばれています。
耐用年数はおおむね10〜13年程度とされ、アクリルやウレタン塗料よりも耐久性が高く、紫外線や雨風にも比較的強い性質があります。また、汚れが付きにくく、カビや藻の発生を抑える機能を持つ製品も多いため、見た目を長く美しく保ちやすい点も魅力です。
価格はフッ素塗料よりも安価で、コストパフォーマンスに優れています。ただし、耐久性や光沢保持力ではフッ素塗料に及ばないため、「10年程度で塗り替えを検討する予定がある」「初期費用を抑えつつ品質も重視したい」という方に向いています。
2つの塗料が外壁塗装で選ばれる理由
フッ素塗料とシリコン塗料が多くの家庭や建物で選ばれる最大の理由は、「耐久性とコストのバランスが優れている」ことです。どちらも外壁を長期間保護できる性能を持ち、紫外線や雨風から建物を守ります。
特にフッ素塗料は、耐用年数が長く、光沢や美観を長く保てるため、「一度の塗装でできるだけ長持ちさせたい」というニーズに合致します。一方、シリコン塗料は比較的安価でありながら、十分な耐久性を備えているため、「初期費用は抑えつつも品質の良い塗装をしたい」という層から支持を集めています。
さらに、両者とも製品ラインナップが豊富で、色や仕上がりの選択肢も多く、住宅のデザインや好みに合わせやすい点も魅力です。この「性能・コスト・デザイン」の三拍子がそろっていることが、外壁塗装において定番として選ばれ続ける理由といえるでしょう。
フッ素塗料 vs シリコン塗料の比較ポイント
塗料の種類を選ぶ際には、名前や人気だけで判断するのではなく、具体的な性能やコストを比較することが大切です。同じ「外壁塗装用の高性能塗料」といっても、フッ素塗料とシリコン塗料では耐久性や費用、仕上がりの質感などに明確な違いがあります。
この章では、特に選び方の決め手となる「耐久性・耐候性」「費用・コストパフォーマンス」「仕上がり・美観性」という3つの観点から両者を詳しく比較します。これらのポイントを把握することで、あなたの家に合った最適な塗料選びが可能になります。
耐久性・耐候性の違い
耐久性と耐候性は、外壁塗装の寿命を大きく左右する重要な要素です。フッ素塗料は化学的に非常に安定したフッ素樹脂を使用しており、紫外線や雨風、酸性雨、塩害などの影響を受けにくい特性があります。そのため、耐用年数は一般的に15〜20年程度と長く、光沢や色合いも長期間維持できます。
一方、シリコン塗料は耐久性でフッ素塗料に劣るものの、アクリルやウレタン塗料よりははるかに高性能です。耐用年数はおおむね10〜13年程度で、紫外線や雨にも強く、日常的な環境下であれば十分に長持ちします。ただし、強い海風や直射日光が続く地域では、劣化スピードが早まる可能性があります。
総じて、「とにかく長持ちさせたい」ならフッ素塗料、「10年前後で計画的に塗り替える」ならシリコン塗料が適しています。
費用・コストパフォーマンス
外壁塗装の費用は、塗料の種類によって大きく異なります。フッ素塗料は高耐久である反面、原材料や製造コストが高く、施工費用もシリコン塗料より高額です。30坪程度の住宅であれば、相場はおおよそ100〜140万円程度となり、初期投資としては大きな負担になります。しかし、耐用年数が長いため、長期的に見れば塗り替え回数を減らせる分、トータルコストを抑えられる可能性があります。
シリコン塗料は、30坪程度の住宅で60〜90万円程度が一般的な相場です。初期費用を抑えやすく、耐久性も十分にあるため、コストパフォーマンスの面で非常に人気があります。ただし、フッ素塗料よりも塗り替えサイクルが短くなるため、20〜30年という長期スパンで比較すると、結果的に費用差が小さくなる場合もあります。
結論として、「長期的に見てコストを抑えたいならフッ素塗料」「今の予算を重視するならシリコン塗料」が目安となります。
仕上がり・美観性
外壁塗装では、耐久性や価格だけでなく、見た目の美しさも重要な判断基準です。フッ素塗料は表面が非常になめらかで、光沢保持力が高く、塗装直後の鮮やかな色合いやツヤを長期間維持できます。また、汚れやカビが付着しにくく、美観を保つ効果が高い点も特徴です。特に、デザイン性の高い住宅や美観を重視する方に好まれます。
シリコン塗料も発色が良く、施工直後の仕上がりは十分に美しいものです。近年は高性能な製品も増え、ツヤの持続性や防汚性も向上しています。ただし、フッ素塗料と比べると光沢が落ちるスピードがやや早く、環境によっては10年前後で色あせやツヤ引けが目立つ場合があります。
まとめると、「長期間ツヤと美観を保ちたいならフッ素塗料」「コストを抑えつつも見た目も重視したいならシリコン塗料」が選び方の目安になります。
フッ素塗料とシリコン塗料のメリット・デメリット
塗料選びを成功させるためには、良い点だけでなく弱点もしっかり把握することが大切です。どんなに高性能な塗料でも、価格や施工条件、環境によってはデメリットが出てきます。フッ素塗料とシリコン塗料も例外ではなく、それぞれに向き・不向きがあります。
この章では、両者の長所と短所を整理し、「どんな人に向いているのか」を明確にします。メリットとデメリットを比較しながら読むことで、自分の家やライフプランに合った塗料を選びやすくなるでしょう。
フッ素塗料のメリット・デメリット
■メリット
フッ素塗料の最大の魅力は、その圧倒的な耐久性です。耐用年数は15〜20年と長く、紫外線や酸性雨、塩害にも強いため、海沿いや日差しの強い地域でも性能を発揮します。また、光沢保持力が高く、美しい外観を長期間維持できるため、美観を重視する住宅にも最適です。さらに、防汚性にも優れ、雨で汚れが流れ落ちやすい「セルフクリーニング効果」を持つ製品もあります。
■デメリット
最大の弱点は価格の高さです。シリコン塗料よりも2〜4割ほど高額になることが多く、初期費用の負担が大きくなります。また、塗膜が硬いため、外壁材や下地の状態によっては施工時に注意が必要です。高性能な一方で、「短期間で建て替える予定がある」「予算を優先したい」というケースでは、必ずしも最適とは限りません。
シリコン塗料のメリット・デメリット
■メリット
シリコン塗料は、価格と性能のバランスが非常に優れている点が最大の魅力です。耐用年数は10〜13年程度と十分で、アクリルやウレタン塗料に比べて耐久性が高く、紫外線や雨風にも強い特性があります。また、カビや藻の発生を抑える防汚性を備えた製品も多く、見た目の美しさを長く保ちやすいのも利点です。初期費用が比較的安価なため、多くの家庭で採用されています。
■デメリット
フッ素塗料に比べると、耐用年数や光沢保持力で劣ります。環境によっては10年前後で色あせやツヤの低下が目立ち、塗り替えが必要になる場合があります。また、長期的に見ると塗り替え回数が増えるため、トータルコストがフッ素塗料と近くなるケースもあります。「できるだけ長持ちさせたい」という目的よりも、「予算を抑えつつ一定の耐久性を確保したい」というケースに向いた塗料です。
選び方のポイント
フッ素塗料とシリコン塗料のどちらを選ぶかは、家の立地条件、予算、将来のメンテナンス計画によって変わります。
まず、立地条件です。海沿いや強い日差しが当たる地域では、耐久性に優れるフッ素塗料が適しています。逆に、比較的温和な気候で、10年程度ごとに塗り替える計画がある場合は、シリコン塗料でも十分です。
次に、予算の考え方です。初期費用を抑えたい場合はシリコン塗料、長期的なメンテナンス回数を減らしてトータルコストを抑えたい場合はフッ素塗料が向いています。
最後に、美観へのこだわりです。長期間ツヤや色を保ちたい場合はフッ素塗料がおすすめですが、「見た目はそこそこ維持できれば良い」という方にはシリコン塗料でも十分な満足感が得られます。
このように、性能・費用・美観性の3つを軸に、自分のライフスタイルや将来計画に合った塗料を選ぶことが、失敗を防ぐ大切なポイントです。
外壁塗装で失敗しないための注意点
塗料の性能や価格を比較しても、実際の仕上がりや耐久性は施工の質によって大きく左右されます。どんなに高性能な塗料を選んでも、施工不良や業者選びの失敗によって、想定より早く劣化してしまうケースは少なくありません。
この章では、塗料選びだけでなく、施工や業者選び、そして長期的なメンテナンス計画まで含めた「外壁塗装で後悔しないためのチェックポイント」を解説します。事前に押さえておくことで、安心して長持ちする外壁塗装を実現できます。
塗料選びでよくある失敗例
外壁塗装の失敗は、塗料の性能を十分に理解しないまま選んでしまうことから始まるケースが多くあります。
まずよくあるのが、耐用年数を過信する失敗です。たとえば、フッ素塗料は「20年持つ」といわれますが、これはあくまで理想的な条件下での目安です。実際には立地や施工の質によって寿命が短くなることもあります。
次に、安さだけで選ぶ失敗です。シリコン塗料はコストパフォーマンスが高い一方で、環境によっては早めに劣化する場合があり、結果的に塗り替え回数が増えて費用がかさむこともあります。
また、適切な下地処理を軽視する失敗も多く見られます。どんなに良い塗料でも、下地が整っていなければ密着性が悪くなり、早期の剥がれやひび割れにつながります。
これらの失敗を避けるには、塗料の性能だけでなく、自宅の環境や施工条件に合った選択をすることが欠かせません。
業者選びのチェックポイント
外壁塗装の仕上がりや耐久性は、使用する塗料の性能だけでなく、施工する業者の技術や姿勢によって大きく変わります。信頼できる業者を選ぶためには、次のポイントを押さえておくことが重要です。
まずは実績の確認です。これまでにどのような住宅や建物を施工してきたのか、写真や施工事例で具体的に確認しましょう。特に、自分の家と似た条件(立地、外壁材、築年数)の施工経験がある業者は安心感があります。
次に見積書の内訳です。塗料の種類やグレード、施工面積、下地処理の内容などが明確に記載されているかを確認してください。「一式」とだけ書かれた見積もりは避け、詳細な説明を求めましょう。
最後に保証内容です。工事後の保証期間や保証範囲が明確かどうかは、安心して依頼できるかどうかの重要な判断基準です。施工後のアフターフォローが充実している業者を選ぶことで、万一の不具合にも迅速に対応してもらえます。
長期的なメンテナンス計画
外壁塗装は一度施工して終わりではなく、その後のメンテナンス計画が耐久性や美観を左右します。どんな高性能な塗料でも、時間が経てば必ず劣化は進むため、計画的な点検と補修が欠かせません。
まず、塗装後は定期点検を行うことが重要です。少なくとも5年ごとに外壁全体をチェックし、ひび割れや色あせ、チョーキング(粉状の劣化)などの兆候がないか確認します。早期発見・早期対応が、大掛かりな修繕を防ぎます。
次に、再塗装のタイミングを見極めることです。フッ素塗料なら15〜20年、シリコン塗料なら10〜13年が目安ですが、立地や気候によってはこれより早く必要になる場合もあります。
また、塗装だけでなく、シーリングや外壁材の補修も合わせて行うことで、家全体の防水性能を維持できます。こうした長期的な視点を持つことで、家の資産価値を守りながら、快適な住環境を長く保つことが可能になります。
まとめ~横浜市の外壁塗装・屋根塗装のことなら
本記事では、外壁塗装におけるフッ素塗料とシリコン塗料の違いについて詳しくお伝えしました。フッ素塗料は高耐久・高性能で長期間美観を保てる一方、初期費用が高くなります。シリコン塗料はコストパフォーマンスに優れ、多くの住宅で採用されている人気の塗料ですが、耐久性ではフッ素塗料に及びません。
選ぶ際は、家の立地条件、予算、将来のメンテナンス計画を総合的に考慮することが大切です。長く住む予定であればフッ素塗料、計画的な塗り替えを前提とするならシリコン塗料が向いています。
外壁塗装は見た目だけでなく、家を守るための重要な工事です。迷ったときは複数の業者から見積もりを取り、専門家の意見を聞きながら、自分のライフスタイルに合った最適な塗料を選びましょう。
「どの塗料を選べばいいかわからない」「信頼できる業者を探している」といったお悩みがある方は、まずはお気軽に池田塗装までご相談ください。専門スタッフが丁寧に対応させていただきます。
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この記事の著者について

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2021年3月31日、はじめて執筆の書籍「リフォームで一番大切な外壁塗装で失敗しない方法」をクロスメディア・パブリッシングより出版。(各図書館に置かれています)
「初心忘るべからず」という言葉を胸に、毎日お客さまの信頼を得られるよう頑張っています。 世の中には不誠実な業者も多く、リフォームで後悔する人が後を絶ちません。
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