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外壁塗装は、我が家の顔とも言える大切な要素です。美しく、機能的な外壁は、見た目だけでなく、家の耐久性や省エネ性能にも大きな影響を及ぼします。
しかし、外壁塗装において、種類が豊富な塗料から最適なものを見つけ出すのは容易なことではありません。
そこで、今回の記事では、各メーカーが提供する外壁塗装の塗料について詳しく紹介します。
3大塗料と呼ばれる『日本ペイント』をはじめ、『関西ペイント』『エスケー化研』の代表的な塗料、さらに高い人気を誇る塗料メーカーからもご紹介します。
そこでこの記事では、外壁塗装でおすすめの塗料を10種類、塗料メーカーも踏まえ、プロの塗装業者が徹底解説していきましょう。
日本ペイントの特徴とおすすめ塗料
日本ペイントは、日本の塗料メーカーの中でも特に歴史が長く、高い信頼性を誇るメーカーの一つです。
その起源は、1881年に東京三田に茂木重次郎が創業した時までさかのぼり国内外で広く認知される存在となり、塗料業界の一角を占める3大メーカーの一つとして挙げられます。
創業当時は、海軍からの依頼によって船底防汚塗料の開発に取り組み、その技術力を高め、塗料業界のリーダーとしての地位を確立しました。
現在においては、世界でもトップレベルのシェアを持つ大企業へと発展するきっかけとなりました。
近年では、積極的な研究開発を行い、常に新しい技術と価値を塗料市場に提供し続けており、独自の視点から開発された優れた外壁塗装も含まれています。
・パーフェクトトップ
パーフェクトトップは、日本ペイントが誇るパーフェクトシリーズの上塗り塗料で、1液水性ラジカル制御形ハイブリッド高耐候性塗料です。
その特徴としてまず挙げられるのが、独自の「ラジカル制御」技術による耐候性です。
これにより、紫外線による塗膜劣化が抑制され、シリコングレードを超える非常に高い耐久性が得られます。
紫外線は塗装の劣化を促進する一因となりますので、長期にわたる使用においても安心です。
また、ポリマーハイブリッド効果により、作業性に優れています。
ローラーが軽く、塗り広げる作業(ネタ伸ばし)が容易で、飛散もしにくい特性を持っています。
これにより、塗装作業の効率性が上がり、短時間で美しい仕上がりを実現できます。
さらに、パーフェクトトップはその他の特性にも優れています。
高い光沢性能を持つことで、見た目の美しさを長く保つことができます。
また、防藻・防かび機能が付加されているため、湿度の高い環境でも塗膜表面が清潔に保たれ、美観が長持ちします。
親水化技術により、雨水が塗膜上をスムーズに流れ、汚れを洗い流す効果もあります。
参考:日本ペイント『パーフェクトトップ』
・水性サーモアイウォールF
水性サーモアイウォールFは、日本ペイントの独自技術を駆使した1液水性反応硬化形フッ素樹脂の外壁用高日射反射率(遮熱)塗料です。
こちらは、外壁の遮熱塗料としての性能に特化した製品であり、日本の厳しい夏を快適に過ごすための強力なサポーターと言えます。
この塗料の最大の特徴は、上塗りと下塗りのダブルで赤外線を反射し、塗膜全体での高い遮熱性能を実現している点です。
この技術により、夏季の強い日差しから建物内部を保護し、室内の温度上昇を防ぎます。これにより、冷暖房費の節約に繋がります。
また、耐久性にも優れています。
高耐候性を持つため、雨風や紫外線といった外部環境から塗膜を守り、長期間にわたって遮熱性能を維持します。
さらに低汚染性があるため、都市部の大気汚染や自然環境による汚れに強く、建物の外観を美しく保つことができます。
その上、防藻・防かび機能が付与されており、湿度の高い日本の環境下でも塗膜が清潔に保たれます。さらに、透湿性にも優れているため、塗膜下の結露を防ぎ、建物を保護します。
参考:日本ペイント『水性サーモアイウォールF』
関西ペイントの特徴とおすすめ塗料
関西ペイントは、その創業を1918年に遡る、歴史と実績を誇る塗料メーカーです。
「三大塗料メーカー」のひとつであり、売上実績も日本ペイントに次ぐ規模を誇ります。その広範な製品ラインナップは、様々なニーズに対応した塗料を提供しています。
自動車から建築物、電子機器まで、多岐にわたる産業に利用されており、その中でも、建築物用の塗料は、耐久性や美観、さらには環境への配慮といった要素を兼ね備え、多くの人々から信頼を得ています。
ここでは、特に外壁塗装用の塗料として、高い評価を得ている関西ペイントの製品に焦点を当て、その特性と利点について詳しく解説していきます。
・アレスダイナミックトップ
アレスダイナミックトップは、関西ペイントが提供する水性反応硬化形ハルスハイリッチシリコン樹脂塗料であり、その特性は多岐にわたります。
水性であるため、作業時の臭いが少なく、塗装作業がしやすいという利点があります。
この塗料の大きな特徴として、「ラジカル制御技術」が挙げられます。
外壁の塗膜を劣化させる紫外線に強い性質を持っています。塗膜劣化の大きな原因である「ラジカル」の発生を抑えることで、外壁塗装の持ちを大幅に向上させることができます。
加えて、高耐候性、低汚染性、防カビ、防藻性といった性質も兼ね備えています。
これらの特性は、特に日本の湿度の高い環境や、大気汚染が進んでいる都市部での使用において、大きな効果を発揮します。
建物の美観を長期間保つことはもちろん、建物自体の劣化を防ぐためにも重要な要素です。
これらの特性から、アレスダイナミックトップは、美観の保持と耐久性を両立させた優れた外壁塗装用塗料と言えます。
参考:関西ペイント『アレスダイナミックTOP』
・アレスシルクウォール
アレスシルクウォールは、関西ペイントが提供する高耐候1液水性アクリルシリコン樹脂つや消し塗料であり、その特徴と性能はさまざまな面で優れています。
まず、その特性の一つとして「マイクロパウダー技法」によるつや消し技術が挙げられます。
この技術により、おだやかなつや消し感が生まれ、より自然体な仕上がりをもたらします。
外壁塗装は建物の美観を決定づける重要な要素であり、こうした優れた仕上がりは、その外観に大きな影響を与えます。
次に、「特殊防汚成分」による低汚染性があります。
これにより、美観を長期にわたり維持することが可能となります。都市部での塗装においては、大気汚染による汚れが問題となることが多く、このような防汚性能は非常に有効です。
さらに、弾性系塗材にも塗装可能であり、経年での耐ワレ性に優れています。
これは、日々の生活で起こる様々なダメージに対して、建物を守るという観点から見て、非常に重要な特性です。
つや消しの美しい仕上がりと優れた耐候性を求める方にとって、この塗料は非常におすすめできます。
関西ペイント『アレスシルクウォール』
エスケー化研の特徴とおすすめ塗料
エスケー化研は1955年に創業、日本の塗料メーカーの中でも一線を画す存在であり、その地位は日本国内に留まらず、世界でも高く評価されています。
3大塗料メーカーの一角を担っており、その塗料のシェア率が示す通り、業界トップレベルの存在感を放っています。
同社の製品群は、高品質な塗料を求める多くの塗装業者から信頼を勝ち取ってきました。
エスケー化研の製品は、それぞれが独自の技術と優れた特性を持ち、さまざまなニーズに対応します。
優れた防水性、耐久性、作業性など、各種塗料が持つべき性質を高レベルで備えています。
・プレミアムシリコン
「プレミアムシリコン」は、エスケー化研が提供する塗料の中でも特に優れた性能を誇る製品です。
この塗料は、超耐候形特殊ハイブリッドシリコン樹脂を採用しており、その名の通りシリコン樹脂塗料としてはトップクラスの耐候性を発揮します。
この製品が特に優れている点はその緻密かつ強靭な塗膜です。
その強度と耐久性は、耐水性、耐アルカリ性、そして耐薬品性といった各面で高い性能を発揮します。
これらの性質は、塗膜が長期にわたり外部環境の影響を受けずに、その美しさを保つことを可能にします。
また、仕上がりの美しさにも定評があります。
塗膜は光沢のある美しい仕上がりとなり、そのままでも高級感のある外観を実現します。また、艶を抑えた仕上がりを希望する場合にも、半艶、3分艶、艶消しといった選択肢が用意されています。
さらに、この製品は低汚染性に優れています。その塗膜は、汚れが定着しにくくなるよう設計されており、美観を長期にわたって保つことが可能です。
参考:エスケー化研『プレミアムシリコン』
・クールテクトF
「クールテクトF」は、エスケー化研が誇る高性能遮熱塗料の一つで、特に夏季の厳しい熱から建物を守る機能に注目が集まっています。
その最大の特徴は、太陽光のうち、近赤外線(熱線)を高反射する点にあります。
これにより、幅広い色目の範囲で夏季の熱暑から躯体の温度上昇を抑制し、冷暖房負荷を削減します。
これは、エネルギー消費を減らし、快適な室内環境を保つための重要な機能といえるでしょう。
また、紫外線などの塗膜劣化要因に対しても優れた抵抗性を持っています。
遮熱機能により表面温度が低減されるため、熱による劣化抑制にもつながります。これにより、外壁の塗装が長期間にわたり美しさを保つことが可能となります。
さらに、低汚染性にも優れており、かびや藻などの発生も防ぎます。建物の美観を保つだけでなく、健康面での問題を予防する上でも重要な機能となります。
参考:エスケー化研『クールテクトF』
アステックペイントの特徴とおすすめ塗料
アステックペイントは、21世紀初頭の2000年10月に創業された塗料メーカーです。
高品質な塗料を低価格で提供し、広範なニーズに対応する塗装業者3000社以上がアステックペイントの取り扱いを開始しています。
特に注目すべきは、遮熱塗料のニーズに対応し、遮熱塗料の分野で4年連続の国内シェア1位を獲得するという快挙を成し遂げています。
これらの実績から見ても、アステックペイントはその製品の品質と価格、そして市場のニーズを理解した製品開発力により、塗料業界で独自の地位を築いていると言えるでしょう。
・スーパーラジカルシリコンGH
「スーパーラジカルシリコンGH」は、アステックペイントが提供する外壁用のラジカル制御型シリコン塗料で、その性能は非常に優れています。
この塗料の最大の特徴は、ラジカル制御機能です。
この機能により、塗膜劣化の主要な要因である「ラジカル」の発生を抑えることができます。塗膜の寿命が大幅に延長され、期待される耐用年数は12~14年と公表されています。
また、耐候性にも優れています。
これは、塗膜が外部環境の影響を受けにくく、太陽光や雨風などから建物を守り、環境によるダメージを最小限に抑えます。
さらに、この塗料は低汚染性、防カビ、防藻性も備えています。
二重構造の樹脂により、汚れの付着が抑えられ、塗料表面の清潔さが長期間維持され、美観性を長期間維持することが可能となります。
参考:アステックペイント『スーパーラジカルシリコンGH』
日進産業の特徴とおすすめ塗料
日進産業は1977年4月の創業に始まり、2005年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)と断熱材技術のライセンス契約を締結し、翌年に『ガイナ』が販売されたことで注目を集めています。
『ガイナ』は、JAXAの最先端技術が応用されており、その性能は遮熱・断熱といった基本的な機能だけにとどまらず、さまざまな機能を提供します。
この高性能塗料は業界でも注目を集め、多くの塗装業者やご家庭から支持を受けています。
・ガイナ
ガイナの特性の一つである遮熱性は、直射日光からくる熱を効率的に反射し、建物内部への熱の侵入を抑制します。
断熱性は、内部からの熱を逃がさないことで、室内温度を一定に保つ効果があります。
夏季の建物内部の過度な温度上昇を抑えます。これにより、冷房負荷を軽減し、エネルギー効率を向上させます。
寒い季節には、ガイナの断熱性が活躍します。塗膜面と外気温との温度差が小さくなるため、室内の暖かさを保ち、冷気の侵入を防ぐことができます。
また、ガイナの塗膜には特殊セラミックを含んでおり、これが音の振動を吸収するため、防音効果にも優れています。
さらに、特殊セラミックは遠赤外線を効率的に放射することで、空気中の水分子が振動し、マイナスイオンを生成、これにより、空気を清浄化し、消臭・空気質改善効果を発揮するのです。
寒冷期の結露発生を防ぐことも可能となっています。
参考:日新産業『ガイナ』
水谷ペイントの特徴とおすすめ塗料
『水谷ペイント』は、創業から一世紀以上にわたって、塗料業界でのイノベーションと環境貢献を牽引してきた企業と言えます。
1922年の創業以来、「人にやさしく・地球にやさしく」というコンセプトのもと、塗料の持つ可能性を追求し、その過程で塗料業界をリードしてきました。
水谷ペイントの環境対策への取り組みは、特に、有機溶剤(VOC)の低減に焦点を当て、水系塗料の開発に大きな注目を集めました。
・ナノコンポジットF
『ナノコンポジットF』は、長期的な耐久性と抜群の汚れ防止性能を両立した塗料です。
この製品の特徴は、フッ素樹脂とナノコンポジットエマルションが形成する緻密な塗膜にあります。
『ナノコンポジットF』では、このフッ素樹脂を超微細な粒子、つまりナノレベルで緻密に並べることで、更なる性能向上を実現しています。
ナノコンポジットエマルションが新たな特性を加えます。
エマルションは、超低汚染親水性シリカと劣化を防ぐラジカル制御型シリコン樹脂で形成された樹脂で、塗膜が外部からの影響によって劣化するのを抑制します。
さらに、親水性の特性により水分を塗膜表面から迅速にはじき、乾燥を早めて汚れの付着を防ぎます。
参考:水谷ペイント『ナノコンポジットF』
大日本塗料の特徴とおすすめ塗料
大日本塗料は、1929年7月に「鉛粉塗料株式会社」として設立され、その誕生から90年以上にわたり、日本の塗料産業を支えてきた信頼と実績のある企業です。
同社が開発した鉛粉の製法特許技術は、革新的な成果であり、それにより大量かつ高品質な鉛粉の生産が可能となり、日本の産業発展を牽引しました。
・エコクールスマイルF
『エコクールスマイルF』は、遮熱と断熱の両方の特性を備えた塗料で、一度塗装するだけで優れた遮熱・断熱効果を得られます。
これにより、建物や構造物の温度上昇を効果的に抑制することが可能で、特に夏季の冷房コストを大幅に削減できるというメリットがあります。
特に注目すべきは、その高い遮熱効果が光の高反射・熱の高放射によってもたらされている点です。これにより、熱を効率的に遮断し、建物内の温度を一定に保つことができます。
さらに、同社の「エコクールスマイルHB下塗」や「DNT断熱テクト」を下塗りに使用することで、遮熱効果だけでなく断熱効果も得られます。
これは、塗料が塗装面の熱を遮断するだけでなく、建物自体の熱伝導を抑制し、より一層の熱管理効果を発揮します。
『エコクールスマイルF』は、セラミック配合による汚れ防止機能も特徴的です。
これにより、長期にわたり塗装面の美観を保つことが可能で、防カビ・防藻性も優れているため、遮熱効果を長期にわたり持続させることができます。
さらに、耐久性・耐候性・環境対応にも優れているため、長期間にわたり一貫した性能を発揮します。
参考:大日本塗料『エコクールシリーズ』
まとめ
本記事では、日本の主要な塗料メーカーとおすすめ塗料について詳しく解説しました。
それぞれの会社の歴史と製品の特性について深く掘り下げ、遮熱・断熱性、耐久性、耐候性、防カビ・防藻性などの機能に優れている塗料をご紹介しました。
今後も塗料の進化とともに、さらなる効率化と持続可能性が追求されるでしょう。
これらの塗料技術は、我々の住環境をより快適で持続可能なものにし、環境の保全に貢献する重要な要素になることは間違いありません。
外壁塗装を検討している場合には、スキルや経験が豊富な地元の塗装業者に相談し、適切にアドバイスしてもらうことが大事です。
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この記事の著者について

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